変身活動家 江上喜郎

変身活動家・江上喜朗が不定期に更新しているブログ。事業承継に関する考察や経営ノウハウ、実際の事例などについてまとめています。書籍では書けなかった部分まで明かしていますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。

第15回2019年5月2日

教習所経営は、高校数学で答えが出る。 VOl.7 〜指導員の欲しがる報酬を設計する ②才能を、表現させる〜

ゴールデンウィークは、ウガンダ・カンパラにある、当社グループ会社「ミナミウガンダソリューションズ」のオフィスにいました。そこで何気なくミーティングをしていると。あることに気づきました。フロントの女性スタッフ(もちろんウガンダ人)が、1時間おきくらいに写真を撮っているのです。それも、自分の。「何をしているのか」と聞くと、こう答えが返ってきました。

 

「ボス、SNSに上げるためです!若い女の子は、みんなそうしていますよ!

 

一方、フェイスブックを開けるとたくさんのビジネスマンが、インスタグラムを開けると、たくさんの若い女性が、我こそは、我先に、と文章や写真を投稿しています。

 

表現者でありたい。そしてその表現を周りから承認されたい。

 

これは、国境、文化、国のGDPなどと全く関係のない、人間に共通する根本的な欲求なのだと気付かされます。そしてそれはもちろん、SNSの中だけではありません。

 

仕事において才能を表現できていて、

実際に周囲に貢献していて、

周りから認められていて、

「ありがとう」と周りから感謝される。

 

こういうとき、間違いなく人は大きな快感を感じます。

表現そのものもそうですが、実際に人の役にたつことで「β-エンドルフィン」というもっとも強い快楽物質が脳内に分泌されます。

 

メンバーが自分の持つ才能を存分に発揮することは、もちろん直接的に事業の結果に影響するだけでなく、その人自身にとって大きな快感であり、大きな報酬と認識されるのです。

 

では、どうやって人の才能の在り処を発見するのか。

 

人には、基礎となるエネルギーの量や論理思考力、ストレス耐性など、普遍的な力の有無は厳然としてある一方。その上に乗っかっている長所は本当に千差万別、大きな違いがあります。1人1人の遺伝子配列や家庭環境が違う以上、それは当然です。そしてその長所の在り処は、丁寧にメンバーの働きをじっとと見ていると、次の3つの形で浮き彫りになってきます。

 

1 早くできる

仕事というのはいうまでもなく質×量の掛け算で決まります。「量を早くこなせる」というのは間違いなく長所です。たとえばホッチキスを普通の人の2倍の速度で止めることができる。これは明らかにホッチキス留めが向いている一つの根拠になります。

 

2 うまくできる

これも明確な長所です。上記の質×量の論理でいうと質にあたります。質とは正確さや付加価値、といった要素に分解できます。たとえば「ホッチキスを、誰よりも綺麗に止めることができる。」これは明確な長所です。

 

3 没頭できる

その分野のことに集中すると、周りが見えないくらい没頭してしまう。チクセントミハイ氏のいういわゆる「フロー現象」に入った状態。この状態のとき、人は爆発的に価値を生み出します。人には明確に好き嫌いがあり、好きな仕事に集中して、スイッチが入ったとき、この状態になります。

 

メンバーの仕事ぶりをからこの1〜3を見極め、最適な仕事を用意すること。それが社員の一番の報酬になります。(もちろん、兼務でも構いません)

 

当社では、

クレームばかりだった指導員が企画となり、DON!DON!ドライブを作り、

一フロントスタッフが人事の責任者となり今では人事コンサルをやり、

勢いと生命力だけの問題児がウガンダの社長となり、

コミュニケーション障害だったメンバーが社内youtuberとなって活躍し、

頑張ってくれています。

 

人は、才能を発見して、それを活かす場を求めています。それを実践することは、本当は給料や福利厚生より、もっとも大きな報酬なのかもしれません。